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12月の配信は、特集『薄めず広める』として、水野蒼生さん(指揮者/クラシカルDJ)と、永井玲衣さん(哲学研究者)をゲストにお迎えし、久しぶりのリアル収録でお送りしました!

 

このページでは、4回にわたってお届けした特集をまとめています。ぜひお聴きください!

 

番組のオンラインコミュニティ「もしもし文化センター」へは、下記よりアクセスいただけます!みなさんの参加をお待ちしております!

https://basic.motion-gallery.net/community/moshibun

 

また、Spotifyにて番組のエピソードとゲスト&パーソナリティの選曲を織り交ぜたプレイリストを更新中です!ぜひ「My Library」への登録お願いします!

https://open.spotify.com/playlist/6EY8LFSdS7B0OOl5wxldXr

 

「MOTION GALLERY CROSSING」は、編集者の武田俊と演劇モデルの長井短が、日本最大級のクラウドファンディングサイト「MOTION GALLERY」のプロジェクトを紹介しながら「これからの文化と社会のはなし」をゲストとともに掘り下げていくラジオ番組。リスナーのみなさんとつくるオンラインコミュニティ、「もしもし文化センター」よりお送りしています!

 

#075/section1「クラシカルDJと哲学対話」

https://propo.fm/motiongallerycrossing/75

特集初回は、”長井さんと永井さん”どう呼ぶ?という和やかなトークからスタート。まずは「クラシック」と「DJ」、「哲学」と「対話」、という2つのワードが接続されたその気になるご活動について詳しくお話しいただきました!

そしてゲスト永井さんが”学問というより営みに近い”と話す「哲学対話」とは、日々の暮らしで「なんで?」と様々に現れる問いについて深く考えみんなで協力しながら話していくというもの。日常会話では、取るに足らない・なんでそんなこと?と言われがちなことも真面目に取り扱われるというその姿勢に、堅く難しそうなイメージが一気にほぐれたのでした。

さらには、ここが「もしもし文化センター…?」、クラシック音楽と哲学のイメージ、自己喪失と脱皮、Shimane Cinema ONOZAWAプロジェクトのことなど、ぜひお聞きください!

 

#076/section2「遠いものを近づけたい」

https://propo.fm/motiongallerycrossing/76

特集2回目となる今回は哲学・哲学対話の”はじまり”のお話からスタート。歴史上のものであったり難しい印象のあるクラシック音楽と哲学が実は今の私たちの日常にもあることを気付かされるゲストお二人の最近のご活動についても伺いました!

「なんで?」という問いは「驚異・懐疑・自己喪失」から”やってくるもの”と話すゲスト永井さん。哲学は掘り下げる学問・実践であり、哲学対話は相手が何を言おうとしているのか聞くことを大切にしているという部分からも、震災やコロナ禍といった社会状況に連動して考えざるをえないことの多い今だからこそ、渇望され必要とされているのだと感じました。

最近のご活動の話題では、新型コロナウィルスの影響でおよそ2年ぶりとなる水野さんの有観客ライブとそのクラウドファンディング、そして最新アルバム「VOICE -An Awakening At The Opera」での歴史的なオペラや歌曲を今のポップスに生まれ変わらせるチャレンジについて。そして永井さんの最新著書「水中の哲学者たち」が哲学書でありながらエッセイという表現に至った経緯について、哲学が日常的な営みであり、そしてクラシック音楽が”歴史上”だけのものではないことをより深く感じられるトークとなりました。

さらには、「チヂミは薄く」、哲学者の肖像画のズルさ、me and youさんのクラウドファンディングはじまりました!など、ぜひお聞きください!

 

#077/section3「一緒に溺れる」

https://propo.fm/motiongallerycrossing/77

特集3回目となる今回は、長井さんからの「フラットに対話するにはどうしたら?」という、演劇、哲学対話、クラシック音楽に共通する非常に重要な”問い”からスタート。

哲学対話はファシリテーターに集うのではなく問いに集うのであって、ファシリテーターもまた、ともにもがきながら一緒に考える存在であるという永井さんのお話に、水野さんからも指揮者としてこうしたいという誘導はあってもコントロールするものではなく、気持ちよくドライブできるよう促せることが大切、という強い頷きが。長井さんの演劇での経験含め、共通する課題とそれぞれの難しさを分かち合うトークとなりました。

そして事前のInstagramアンケートの結果から、哲学って?クラシック音楽って?詳しく知らないけれど必要だと感じている人は多くいて、哲学対話の場で自分がこれを考えていいと許されることに気づき泣いてしまう参加者がいるというエピソードや、クラシック音楽はその時代で最も前衛的だった音楽家たちが勝手にその枠組みに入れられ続けているというお話から、一歩踏み入れるだけでそれが自分の近くにあると気付くという水野さんの一言にハッとさせられました。ベートーヴェンのエレキ、聴きたいです…!

さらには、乗馬体験にいた癖の強いおじさんのこと、2年ぶりの出張、”うちで収録しませんか?”、日本ハムファイターズ新庄監督のこと、オカヤイヅミさんの「いのまま」読みました!など、ぜひお聞きください!

 

#078/section4「態度をいちばん大切に。」

https://propo.fm/motiongallerycrossing/78

今回が特集最終回。素晴らしいものと思わなければならない・わからないのは恥ずべきこととなりがちな空気感やそのジャンルの捉えられ方を変えていくための、ゲストお二人の”薄めず広める”挑戦に込めた思いが詰まったトークとなりました。

いわゆる過去の”偉大な”作曲家や哲学者を恐れすぎているという共通する考えを紐解いてみると、過去の作曲家や哲学者もきっともがきながら書いたのであって、そこから生まれた譜面や哲学書を、そのわからなさを、まずは自分に許すというゲストおふたりの意外なエピソードが。

また、近年ブームとなった”超訳”によってその存在が身近になる一方で、薄まって広まってしまうことをどう食い止めていくのか、”わからさに耐えてもがきながら時間をかけてやることこそ哲学”と話す永井さんと、クラシック音楽を再解釈して”一緒に近づいて楽しめる環境をつくる”と話す水野さんそれぞれの”態度”に、わからないままに、わからないからこそ知ろうとしていいんだ、という後押しをいただいたようでした!

トークの終盤では、番組通してゲストのみなさんにお聞きしている、お金と活動とのバランスについて、水野さんはクラウドファンディングを、永井さんはフリーランスとの哲学者としての活動を例に挙げながら、その挑戦をお話いただきました。

さらには、2021年の振り返り、「ほんとにパンダでいいんだろうかね〜」、薄めて広まることの弊害、もしもしーずからの嬉しいメッセージなど、など、ぜひお聞きください!

MOTION GALLERY CROSSING(モーションギャラリークロッシング)

MOTION GALLERY CROSSING(モーションギャラリークロッシング)

編集者の武田俊と演劇モデルの長井短が「これからの文化と社会のはなし」をゲストとともに掘り下げていくPodcast(ポッドキャスト)番組『MOTION GALLERY CROSSING』。日本最大級のクラウドファンディングサイト「MOTION GALLERY」が東京・九段ハウスから毎週お届けしています!

「表現」のようなクリエイティブな活動や「まちづくり」のようなパブリックな活動は、どうしても短期的な経済合理性と二律背反になりがち。新しいチャレンジやアイデアが「お金」を理由にストップせざるを得ない事例を1つでも減らすために立ち上がった「MOTION GALLERY」には、そんな二律背反を打破する新しい文化投資・社会投資の種や事例が沢山あつまっています。『MOTION GALLERY CROSSING』では、そんなプロジェクトの話しも交えつつ、みんなで「これからの文化と社会のはなし」を考えて行きたいと思っています。

https://info.motion-gallery.net/crossing/

今回の出演者

水野蒼生

水野蒼生

指揮者/クラシカルDJ

1994年東京生まれ。2018年に名門クラシックレーベル「ドイツ・グラモフォン」から史上初のクラシカルDJ(クラシック音楽専門のDJ)としてメジャーデビュー。同レーベルが主催するイベント「Yellow Lounge」の東京、そしてベルリン公演に出演。 2019年にオーストリア国立ザルツブルク・モーツァルテウム大学指揮科の第一ディプロム(学部相当)を首席で卒業。国内最大級のクラシック音楽フェス「La Folle Journe TOKYO 2019」に連日出演し、その様子がNHK教育テレビにてドキュメンタリーとして放送され大きな反響を得る。葉加瀬太郎 30th Anniversary オーケストラコンサート2021 ~The Symphonic Sessions~ に指揮者として全12公演の全国ツアーに帯同。そのほかにラジオ等のメディアにも多数出演するなど、「クラシック音楽の入口を作る」ことをコンセプトに、フィールドに囚われない幅広い活動を続けている。

https://www.universal-music.co.jp/aoi-mizuno/

永井玲衣

永井玲衣

哲学研究者

哲学の研究をしながら、学校・企業・寺社・美術館・自治体などで哲学対話を幅広く行っている。大学講師や、エッセイの連載なども行う。D2021運営。詩と植物園と念入りな散歩が好き。新刊に『水中の哲学者たち』(晶文社)。

https://www.reinagai.com/

この番組のパーソナリティ

武田俊

武田俊

メディアリサーチャー・文筆家・編集者

1986年、名古屋市生まれ。法政大学文学部日本文学科兼任講師。JR埼京線沿線のエリアスタイルマガジン「SAI-KYO DIALOGUE LINE」編集長。まちづくり領域のバーティカルリサーチメディア「M.E.A.R.L」編集長。JFN「ON THE PLANET」月曜パーソナリティ。 大学在学中にインディペンデントマガジン『界遊』を創刊。編集者・ライターとして活動を始める。2011年、代表としてKAI-YOU,LLC.を設立。2014年の同社退社以降「TOweb」、「ROOMIE」、「lute」などカルチャー・ライフスタイル領域のWebマガジンにて編集長を歴任。メディア研究とその実践を主とし、様々な企業のメディアを活用したプロジェクトにも関わる。右投右打。

http://takedashun.com/

長井短

長井短

演劇モデル

1993年生まれ。東京都出身。モデルとして活躍する傍ら、舞台、TV、映画で女優として活躍、またバラエティでも特異なキャラクターで注目される。最近の主な出演作に、KERA×CROSS第2弾『グッド・バイ』、月刊「根本宗子」第6号『バー公演じゃないです。』他。TVドラマ「ギルティ」(YTV)「離婚なふたり」(EX)、「家売るオンナの逆襲」(NTV)、映画『あの日々の話』「耳を腐らせるほどの愛」。

http://popbelop.blogspot.com/

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